レクサプロの血中濃度や半減期を理解する

レクサプロの血中濃度や半減期を知ろう

 

レクサプロの血中濃度最大時間や、半減期は、膨大な臨床試験データから判明しています。

 

血中濃度最大時間(Tmax) 半減期(t1/2)

約4時間

25~30時間

参考ページ:レクサプロ添付文書

 

血中濃度最大時間とは、服用してから血中濃度が最も高くなるまでの時間のことです。レクサプロの場合、約4時間となります。血中濃度が高くなるほど効果も強くなっていくので、レクサプロの効果発現時間は2~4時間ということになります。

 

そして、半減期は血中濃度が最大になってから、濃度が半分になるまでの時間のことです。レクサプロの場合25~30時間程度あり、およそ1日あるということになります。これは医薬品の中では比較的長い方で、効果の持続時間は1日くらい続くということでもあります。その証拠に、レクサプロは1日1回の服用となっています。

 

半減期が短い医薬品だと服用タイミングは難しくなりますが、レクサプロは半減期が長いので、それほど服用タイミングは気にしなくてよい部類となります。ただ、消化器系の副作用があるため、服用タイミングは「夕食後」と決められています。

 

レクサプロを飲み忘れてしまったらどうする?

 

レクサプロを飲み忘れてしまい、翌朝なんだか体がつらい…なんてこともあるかもしれません。血中濃度最大時間や半減期が短い医薬品であれば、飲み忘れに気づいてから服用すればいいことが多いです。しかし、レクサプロは血中濃度最大時間・半減期ともに長いので、翌朝慌てて服用してしまうと血中濃度のバランスが乱れてしまう恐れがあります。

 

対策方法としては2つあります。1つは、夕食後までレクサプロの服用は我慢して、あらためて1日分を服用する方法です。そうすれば、またいつも通りの服用サイクルに戻すことができます。離脱症状は服用しなくなってから数日後に出ることが多いので、1日開けるくらいであればそれほど問題はありません。

 

ただ、1日空白期間ができるので、その間に体がつらくなる恐れはあります。もし心配なのであれば、朝にレクサプロを半分に割って服用する方法もあります。半分に割れば、血中濃度最大量も半分になるので、前日夜に1錠飲んだ場合と似た作用が期待できます。もちろん忘れずに服用した場合の再現はできませんが、ある程度カバーすることができます。その後、夜少し遅めの時間に1錠を服用して、あとは元のサイクルに戻せばOKです。

 

いずれにしても、なるべく服用は忘れないようにするのが大前提です。レクサプロの服用サイクルは、血中濃度をしっかり保つことが目的の一つなので、習慣づけをして服用を忘れないようにする工夫は行いましょう。

 

肝障害・腎障害があるケースの血中濃度に注意

 

レクサプロを含むほとんどの医薬品は、服用後じょじょに血中濃度が上がって、一定時間で血中濃度が最大になります。しかし、その後は下がっていきます。これは、肝臓や腎臓が医薬品の成分を代謝・排泄するからです。もしこの代謝・排泄機能がなければ、薬の成分は体内にとどまることになり、さまざまなトラブルを引き起こします。

 

レクサプロは肝臓・腎臓の両方を使って代謝・排泄されます。そのため、レクサプロを服用すると、そのたびに肝臓や腎臓に負担がかかります。そして、肝臓・腎臓が弱っている人だと、レクサプロの代謝が遅くなる可能性もあるのです。

 

本剤20mgを軽度~中等度(Child−Pugh分類のAあるいはB)の肝機能低下患者8例に単回経口投与したとき、肝機能障害の程度に応じてAUCが上昇し、軽度、中等度の肝機能低下患者におけるAUCは、健康成人のそれぞれ1.37倍、1.61倍であった。

本剤のラセミ体であるシタロプラム20mgを腎機能が低下(糸球体濾過量:10~53mL/min)した患者7例に単回経口投与したとき、健康成人と比較してt1/2は1.35倍延長し、AUC(投与量で補正)は1.24倍に上昇したが、Cmax(投与量で補正)、tmax及びVz/Fはほぼ同程度であった。

 

↑は肝臓・腎臓に肝機能低下がある際のデータですが、いずれの場合も健康な人よりAUCが高くなることが示されています。AUCは「血中濃度-時間曲線下面積」のことで、数値が大きいほど長い時間(濃い濃度)で薬が作用したことになります。つまり、肝臓・腎臓が弱っている場合、レクサプロを服用すると期待している以上の作用が出る恐れがあるということです。

 

そのため、肝臓や腎臓に機能障害がある場合、レクサプロの服用は「慎重投与」となっています。自分の肝臓・腎臓の状態はなかなかわからないので、健康診断などでアドバイスを受けたなら、どのくらいレクサプロを服用していいか医師に相談するようにしましょう。